IT法グループ

IT Law Group

吉峯耕平
パートナー
吉峯耕平
現在の社会では、我々の周囲にはあたりまえに様々なITシステムが運営され、意識してもしなくとも、もはやITなしの社会生活は考えられません。しかし、法律実務は、未だに紙を前提としています。コロナ禍では、遠隔勤務なのに契約書押印のために出社しなければならない、医療機関がFAXで発生届を送って忙しい保健所がシステムに入力したり、給付金の申請用紙に正しい情報が書いてあるのか役所が目視で確認したりと、様々な不合理が問題となりました。
昔は紙が存在しなかったり、特別な高級品だったのですが、紙が普及するころには「紙の法律」という分野が誕生して、専門家が色々と新しい議論を展開していたのかもしれません。もちろん、現在の法律は、全ての分野において紙の存在を前提にしており、「紙の法律」という分野は、もうありません。
「IT法」は、本来、空気のようなものであるべきです。全ての法律分野はITを前提に再構成されなければならないし、「IT法」なる分野は「紙の法律」みたいなもので、最後には残らないでしょう。そうはいっても、個人情報保護、電子契約、セキュリティ、デジタル証拠といったIT法の「新しい総論」の研究は必要ですし、新しい(実は既に現在)社会に対応すべく、四苦八苦している担当者の皆様と一緒に悩んでいきたいと考えています。

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田辺総合法律事務所